アンリ・ルソー「私自身/肖像=風景」を水彩で模写

昨日「私がアンリ・ルソーを愛する理由」というブログをアップしましたが、この土日はルソーの自画像「私自身:肖像=風景」を模写しました。
名画を模写するのは生まれて初めてですが、とても濃密で研ぎ澄まされた時間を過ごすことができました。

画材はArches Cold Press A3です。土日で合計15時間程度かかりました。名画を模写するのはこれが初めてなのですが、初めてにしてはうまくいったと思います。

ちなみに元絵はこちらになります。

肖像画ですから最も気を使ったのが顔の部分ですが、元絵がシンプルだったのであまり難しくはありませんでした。

新しもの好きのアンリ・ルソーらしく、背景にはエッフェル塔と万国旗、気球が描かれています。

ルソーの絵の持つ「浮遊感」を再現するのに苦労しました。私が描くとルソーのように漂った感じが出ません。

この絵はさほどではありませんが、ルソーの絵は植物が異常に描き込まれているので、葉っぱ部分も気を使いました。

当時のジャポニズムの影響を受けていると思われる雲の中の太陽。現実にはこんなことはあり得ないのでシュールです。

この太陽の描き方は安藤広重の影響を受けたのではないかと言われているそうです。

パレットにはClemence et Josephine!と描かれていますが、きちんと再現しました。
Clemenceは最初の妻、Josephineは二人目の妻ですが、Josephineの下地は塗りつぶされていていて(そこも再現しました)、この下には他の女性の名前が書かれていたそうです。

まとめ

初めて模写を行いましたが、油絵を水彩画で模写をするのはとても難しく、土日で15時間近くかかってしまいました。アンリ・ルソーは生涯この絵を手放さず亡くなるまで加筆を続けたと言われています。
今回、画家が描いた絵を実際に真似て再現することは、自分自身にとってとても勉強になり楽しい時間でした。
機会があれば他の絵の模写にもトライしてみたいと思います。

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