August 2016

2枚の写真からベトナムでの経営マネジメントについて考えてみた

  ベトナムのある日のある店舗での風景 下の画像は先日Tweetした画像ですが2枚の写真を元にベトナムのマネジメント事情について考えてみたいと思います。 左の写真は入店前。多くの人々が列をなして入店を待っています。右の写真は入店後の風景。本来は大繁盛で結構なことであるはずなのですが、現実は深刻な状況です。 入りたい客が入れずに待たされており、この時は私は20分ほど待たされました。また多くの客が列に並ぶのを諦めて他店に流れていました。ところが入店すると半分近くの席が空席のままです。 原因はこの店舗は入店前にメニューを選んで前金を支払うファーストフード形式なのですが、2台あるレジのうち1台しか担当者がおらず、しかも列の先頭の客がメニュー内容が理解できずに5分近くああでもないこうでもないと話をしているためレジ処理が進まないという状況でした。 本来なら開いてるレジに助っ人がはいるべきなのだが 本来なら2台のうち1台のレジが空いているなら、助っ人が入ってレジ作業を助けるべきなのですが、ホールスタッフはのんびり構えて談笑しています。 「外でお客様が待っているから早くご案内してまずは席についてもらう」という発想は一般的な日本人の考え方ですが、ベトナムでは通用しません。なぜなら・・・ ジョブ・ディスクリプションに書かれていないことはしないベトナム人 ベトナムでは一般的に雇用時にジョブ・ディスクリプションを交わします。あなたの仕事はこれこれですよということを契約書に明記して、その作業以外を命令することは契約違反になります。 サッカーでいえばフォワードで採用された者はフォワード以外の作業はしない、バックで採用されたものはデフェンス以外の作業はしないということです。フォワードが得点のために走って前進しているのに、バックは後ろでだらだらしているという状態です。もちろんサッカーチームの本来の目的はゲームに勝つことなので、例えば、あと3分しかゲーム時間が残っていない状況では全員が得点のために敵陣地に前進しなければなりません。 状況に応じて機敏に動くということができないのがベトナム人の気質です。 ジョブ・ディスクリプションに書けない仕事が増えている 少し前に読んだ米国の経営管理の論文で、自分のポジション以外の仕事を積極的にやろうとしない社員は「首だ」という話がありました。ある部門Aと部門Bを組織化し顧客対応をさせると必ずAでもBでも対応ができない要求が起きてくる。そのためにAとBをつなぐ部門Cを新設したところ、さらにAとC、BとCをつなぐ新しいセクションが必要になってくる、ジョブディスクリプションに記載されていない仕事を積極的にやらない社員は結局首にする方が良いという話です。 例えばこれが工場労働のような場合であれば比較的部門の設定と業務内容の明確化は容易なのですが、サービス産業となるとそうはいきません。日々、思ってもいなかったような要望や要求が顧客から求められ、それに対して機敏に対応しなければなりません。とにかく瞬発力が求められるのですが、このような瞬間的な判断力と瞬発力はベトナム人が最も苦手とするところです。結局上で書いたような笑うに笑えない状況が起こるのです。 使えないマネジャー ベトナムで一番悩ましいのが使えないマネジャーが多いことです。経営者がマネジャーに指示を出しますと、当然、マネジャーは現場に指示をだします。ここからが日本との違いですが、数日たってマネジャーに「あの案件はどうなった?」と尋ねると、だいたいの返事は「誰それに指示をだしました・・・」という回答で終わりです。いやいや、あなたに頼んだのは業務を遂行することであって、業務命令を現場に出すことではありませんよと言っても、結局答えられずにしどろもどろになるのが大体の結果です。さらに悪いことに現在どのような状況になっているのかマネジャーが把握していないのがほとんどです。結局、自分で現場に指示を出して確認した方が早いという馬鹿みたいなことが起こります。 どうマネジメントしていくべきか 誰でも自分に与えられた仕事以外のことを命令されると嫌なものです。普段、慣れ親しんだ自分の仕事ではないし、それをやったからといって高く評価される訳ではありません。しかしそれではゲームには勝てません。 マネジメントの役割はいかに勝てるチームをつくるかということです。そんな時私は上で述べたサッカーチームの話をします。結局、担当者は状況が見えていないことが多く、なぜ今その仕事が必要なのかが分かっていないのです。仮に理解をしたとしても、やはり自分の仕事ではないという意識がどこかに残っていて、気持ちの良い結果が得られることはあまり多くありません。 韓国企業のように軍隊式に有無を言わずやらすという方式もありますが、なかなか日本人には出来ません。こういう面では欧米系の企業の方がもっとスマートに経営をやっているように思います。やはり長年、植民地経営と奴隷支配を行ってきた歴史があるからかもしれません。 和を以って尊しとなすの日本式ではうまく回らないように思います。悩ましいところです。  

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サイゴンは今日も雨 # Ricoh #GR

このところ毎日のようにサイゴンは夕方になると雨が降ります。まさに雨季本番。そろそろ帰ろうかなと思った頃に降り出すので悩ましい雨です。

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今日は高島屋地下のJINJINでランチ。生パスタがうまい!

仕事で高島屋にきたので今日のランチは地下街のJinJinでパスタにしました。この店の特徴は、店内で作った新鮮な生パスタを使っている点。家でいつも食べてい乾麺のパスタとは違った味が楽しめます。 サイゴンで美味いパスタが食べたくなったらおすすめです。

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日系共同企業体がベンタン市場から市民劇場間のショッピングセンターを開発:Japanese Consortium to Build Shopping Center Underneath Ben Thanh Market – Saigoneer

情報源: Japanese Consortium to Build Shopping Center Underneath Ben Thanh Market – Saigoneer 東神開発、日建設計、大阪地下街の3社共同事業体で、2019年に着工、2024年に完成の予定だそうです。700メートルにわたって幅60mの地下街が計画されています。 この部分が地下街になればサイゴンの中心部はいっきに一大ショッピング街になります。 今から楽しみです。  

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ベトナム警察は運転しながらポケモンGoをプレイする運転者に罰則を適用開始>Police in Vietnamese province start fining those playing Pokémon Go while driving

情報源: Police in Vietnamese province start fining those playing Pokémon Go while driving まあ、あらかじめ分かっていたことではあるのですが、バイク社会のベトナムで効率よくポケストップに行くのはバイクが一番良いので、ゲームをプレイしながらの運転のため事故が絶えないようです。 私もセオムに乗っている時は、走行中のポケストップでモンスターボールを手に入れたりしていますが、いつもひったくりの危険を感じながらの操作です。

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【ベトナム近現代史】一枚の写真が世界を変えた。ピューリッツァー賞「サイゴンでの処刑」が撮影された現場を訪ねて(修正版)

先週、Facebookグループの情報を元に「サイゴンでの処刑」の撮影現場を訪ねてきましたが、その後、場所が誤っていたことが分かりました。実際にはLý Thái Tổ通りではなく、Ngô Gia Tự 通りであり、Lý Thái Tổからさほど遠くない場所でした。この写真が撮影された時代背景は前回のブログに書いたとおりですが、今回は当日撮影された他の写真と比較しながら検証します。 前回のブログはこちら 以下閲覧注意。死体の写真が表示されます。 当時の写真と現在のNgo Gia Tu通り Ngo Gia Tu通りにはこれまであまり用がなくて来たことがなかったのですが、今日ここを訪問して、ベトナムに来たころ、家具を買いにこの通りまで来たことを思い出しました。当時も今も、質が悪そうな家具が雑然と売られていて、ローカルな佇まいの場所です。 最初に来たのは197番地。グエン・ヴァン・レムが殺害される直前に写っている写真には197の文字が写っています。 ここに来てすぐ、この場所で間違いないと確信しました。隣の193-195番地のQuang – Trungという店は当時の写真でもQuang – Trungとなっていますし、この建物の2階ベランダにある特徴的な穴の空いた側壁は当時の建物と同じものであることを示しています。当時の写真では店は閉まっていますが、これは撮影されたのがテト(ベトナムの旧正月)の最中だったからでしょう。 こちらの写真は恐らく時系列的には一連の写真の最初に撮られたもので、写真の右側に斜め方向に向かう道路が見えます。この通りは現在のSư Vạn Hạnh通りです。角に欧米人らしい男性と左奥にはビデオカメラを持った兵士が立っています。恐らくこの処刑はあらかじめマスメディアを呼んで行われたものではないでしょうか。テト攻勢の最中、政府軍に逆らうとこうなるのだということを喧伝したかったのではないかと思います。 ほぼ同じ場所を反対の角度から撮った写真。連行する左のサングラスをかけた兵士と白い紙のようなものをもった右側の兵士は上の写真と同一人物です。右側の西洋人はジャーナリストでしょうか。行く手を阻もうとしているのを兵士が阻止しているようにも見えます。 前回のLy Tu Trong通りでの写真では道路の奥、角地に建っている7階建てのビルがなかったので、既に取り壊されたものかもしれないと言いましたが、ちゃんと残っていました。 当時はこの周辺はあまり高い木がなかったようですが、現在は街路樹に覆われています。建物の角はBia truyền thống Vườn Làiとして当時のテト攻勢を称える場所となっています。 このような戦功を称える記念碑はベトナム各地にありますが、当然、当時の敵は米国軍や韓国軍であり、ここで処刑されたベトコンのグエン・ヴァン・レムも賞賛の対象となっています。現在のベトナムと米国の関係を考えるとこのような記念碑は矛盾を感じますが、良くも悪くもしたたかで現実的なベトナム人気質が現れています。 そして問題の写真。この1枚の写真がその後のベトナムと米国の歴史を変えることとなりました。 撮影をしたエディ・アダムスは後年、この写真を撮ったことを悔み、「写真は真実ではあるが真実の半分も語っていない」と述べています。 殺害を実行したロアン将軍はその後ベトコンに命を狙われることとなり、サイゴン陥落後は米国に亡命しました。しかし彼の地でも安住することは出来ませんでした。米国政府の支援を得てピザレストランを経営していましたが、ある日、自分の店のトイレに「お前のやったことは忘れないぞ」という落書きが見つかり、その後、レストランも廃業して米国で癌のため亡くなっています。 最後のカットは頭から血を流して倒れたグエン・ヴァン・レムの写真。子供たちが遠巻きに見ています。5〜6歳の子供たちでしょうか。もしそうであれば現在は50代半ばになっていると思います。 日曜にもかかわらずNgo Gia Tu通りの商売熱心な家具屋は店を開け、あたりは家具を運ぶバイクや3輪車が行き交うばかりでした。約50年前にこの場で行われた衝撃的な事件を感じさせるものは何もありませんでしたが、ここは歴史を変えた現場であり、その後のベトナムに大きな影響を与えた事件であることは間違いありません。 穏やかな夏のサイゴンの街角で、今でも事件を見つめていた子供たちがヘムの影から飛び出してきそうな錯覚を感じました。

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iPhoneからWordPressに写真投稿するなら写真の共有機能を使うのが最速だ

iPhoneからWordPressへのブログ投稿には最近は純正のWordPressアプリを使っていますが、写真の共有機能を使えば、いちいちWordPressアプリを立ち上げなくてもブログ投稿ができます。 まずは写真アプリかGoogleフォトから共有ボタンをクリック。 WordPressアイコンをクリック。もちろんWordPressアプリがインストールされていることが前提です。 ダイアログにテキスト入力します。1行目がタイトルに、2行目以降がWordPressの本文になります。 まとめ 本格的なブログ記事は書けませんが、写真とキャプション程度のフォトログであれば、おそらくこの方法が最速でWordPressに投稿する方法ではないかと思います。 なんといってもpostボタンを押してしまえば、バックグラウンドでブログにアップロードしてくれるので、いちいち画像がアップロードするのを待って投稿する必要がありません。ブログに画像がアップされている間に他の作業をすることができます。WordPress使いの方にはおすすめです。

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PCからもiPhoneからもアクセスできてメンバー共有も可能なオンラインデータベース #Airtable は仕事効率化の強力なツールだ。

クラウド対応のカード型データベースソフトのAirtable。なんで今まで知らなかったのかと後悔するほど素晴らしいWEBアプリです。数日間使ってみてこれは使い物になると感じましたのでレポートします。ちなみに1データベースあたり1,200レコードまで無料で使えます。 登録方法 https://airtable.com/からEmailアドレスとパスワードを設定するか、Googleアカウントでサインアップします。 ダッシュボードは非常にシンプルな画面でデータベースの一覧表示のみです。最初は何もデータベースが登録されていませんから、画面上部のBrowse Templateからテンプレートを選んで試してみると良いでしょう。 何ができるのか 基本的なデータベースの要件はすべて準備されています。 Single Line Text(1行のテキスト) Long Text(複数行のテキスト) Attachment(画像等の添付) Checkbox(チェックボックス) Multiple select(複数選択) Single select(単一選択) Date(日付) Phone number(電話番号) Email(Emailアドレス) URL Number(数値) Currency(通貨) Percent(パーセント) Formula(数式) Rollup(ロールアップ。おそらく連動したテーブルの値の要訳表示) Count(カウント) Lookup(リレーションされたテーブル値の読み込み) AutoNumber(自動付番) Barcode(バーコード) これだけのフィールドが用意されていれば工夫次第でいろいろなことが出来そうです。 iOSアプリ iOSアプリもシンプルで直感的な操作で少し触ればすぐに分かります。 この画面は現在作成中のサイゴン・レストラン・データベースの一部ですが、これを作るのに10分かかりませんでした。 Googleスプレッドシートとの比較 わざわざ専用のデータベースを使わなくてもGoogleスプレッドシートで良いという意見もあると思いますが、Googleスプレッドシートで少しこったことをやろうとするとプログラミングの知識が必要になります。その点、AirTableはプログラミングの知識がなくてもある程度のことが出来てしまいます。やりたいことをするやるなら断然AirTableが簡単です。 APIで作業自動化 AirTableはAPIが公開されていますから、外部WEBアプリとの連携が可能です。Zapierを通せば、世界中の数百のWEBアプリと連動可能なので、かなりのことが自動化出来るのではないかと思います。現在、使用中のWEBアプリの連携化をAirTable経由で試しているので、後日レポートします。 まとめ 個人で使用してもOK、グループで使用してもOKの初心者〜中級者向けオンラインデータベースです。直感的な操作はFileMakerを思い出しますが、FileMakerより出来ることが少ない分、特別な技術がなくてもある程度のデータベースは組めます。 技術者ではないがオンラインで共有できるデータベースが必要という人にはぜひ薦めます。

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Asana mobileがオフライン操作に対応。通信事情の悪いベトナムでは大変ありがたいバージョンアップ。

社内のタスク管理&コミュニケーションシステムは長年Asanaを使っています。15名まで無料で利用でき、外部API接続も柔軟で本当にこれがないと仕事が進まないほどなのですが、本日、iPhone用アプリがオフラインに対応しました。試しに機内モードにして動作確認しましたが、全く問題なく新規タスクを作成したり、コメントに返信することが出来ました。メジャーアップデートに近い大幅進化です。

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今から食べる食事をDay Oneに自動投稿するワークフロー。Launch Center Proと併用すると毎日決まった時間に登録できます。

毎回、自分が食べた昼食や夕食をFacebookやTwitterに投稿するのは読まされる方からするとうざったいですが、やはり自分が何を食べたのかは記録しておきたいもの。 そこで自分が食べた食事を自動でDay Oneに登録するワークフローを作成しましたので公開しました。 https://workflow.is/workflows/0964bfc262944e52a2c7a6d991ca0586 ごくシンプルなワークフローですが、起動すると何を食べたのかを訪ねるダイアログボックスが表示され、記入した後に、写真を撮るかどうか訪ねてきます。 YESを押せば、写真撮影。そのままDay Oneに登録します。 またこのワークフローをLauch Center Proに登録して時間を設定すると、毎日決まった時間に起動させることもできます。 WorkflowとLaunch Centerを併用することで、決まった時間や決まった場所でスクリプトを起動させて自動化がはかどりそうです。

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