Evernoteの時代は終わった、と理解した。

Evernoteが無料プランではデバイス数が2台までに制限され、価格も値上げとなりました。

http://japanese.engadget.com/2016/06/28/evernote-2-8-15/

しばらく前からEvernoteには情報を登録していなかったので、すでに自分の使い方としてはアーカイブとなっているのですが、いま調べてみたらまだ約2,000件のノートが残っていました。2,000件というのはEvernoteとしては平均以下のレコード数だと思います。今回のデバイス制限と価格の値上げは実質的に無料ユーザーを排除して有料サービスに移行することを促す施策ですが、これを知った瞬間、今後Evernoteは使わないこととしました。Evernoteが進む方向性を判断すると、長期的にEvernoteが発展していく方向ではないとは思うからです。

Evernoteがダメになってしまった理由として

  1. 高機能化に伴って機能が増えた反面、システムとして重くなってしまった
  2. 情報を登録すればするほど目的の情報が見つけにくくなってしまう

の2点が主な理由ではないかと思います。

さっと情報をキャッチ・記録して、欲しい時に欲しい情報にアプローチできることがこの手のデータベースには求められますが、Evernoteに登録した瞬間、情報が情報に埋もれてしまうというジレンマを抱えることになってしまいました。

このような問題を解決するためにGoogleフォトが「アシスタント機能」を持っていたり、Facebookは「過去のこの日機能」があったりするのですが、まだまだ人間の記憶に即時対応できる仕組みはないのが現状です。このあたりの問題を解決するには本格的なクラウド型の人工知能ができないと難しいのではないかと思います。

最近、記憶力が落ちてきて、うろ覚えに思い出した芸能人の名前が分からないことがあるのですが、頭のなかではぼんやりと顔が浮かんでいても、名前がわからないとGoogle検索をすることもできません。結局、関連するキーワードをGoogleにインプットしてヒットさせるしかないのですが、このような言語化できないような検索問題を人工知能は解決してくれることを望んでいます。

いずれにしてもEvernoteは長期的な投資を行うために有料化を促進するという決断をしました。

私たちの目標は、長期的に Evernote を改良し続けることです。ユーザのみなさんの要望に応える新機能も随時実装しながら、主要製品をよりパワフルに、直感的に使えるようにすることに引き続き投資してまいります。一方で、それを実行するためにはたくさんの労力と時間、そしてお金が必要になります。そこで、Evernote に大きな価値を見出してくださる方には、私たちが必要な投資を行えるよう、ぜひ力を貸していただきたいと考えております。ひいては、Evernote 製品の利用体験をさらに進化させていきたいのです。

いまEvernoteに必要なのは値上げではなく、ユーザーの利用頻度を高めることだと思います。機能を増やすのではなく、使われない機能は思い切って削減するか、バックグラウンドで自動化させ、ユーザーフレンドリーなシンプルで使いやすいシステムに変えていくのが必要なのではないかと思います。例えばEvernote Liteのような本当に必要な機能に限定した簡易無料版を普及させていくほうがユーザー数を増やす方向性としてマッチしているように思います。

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