WEB開発を行なっていると何らかの理由で低解像度の写真しか入手できない場合があります。例えば建設会社のWEBサイトを制作する際、かなり古い物件で数百ピクセル幅の写真しかない場合があり、これしかないけど絶対載せてほしいという依頼を受ける場合があります。
基本的にあまりにひどい画像での作業はお断りをしているのですが、どうしてもしようがない場合は画像を高解像度に変換するアプリを使ってみる場合があります。 最近ではAIの精度が良くなり自動高解像度変換アプリの品質も良くなってきたようなので、今回、まとめて変換テストを行ってみました。
目次
テスト方法
1. オリジナル画像
オリジナル画像は7360 x 4912px 300dpiの高解像度画像を使用しました。引用元はfreepik.comです。
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2. オリジナル画像を幅400pxに縮小
3. 400px画像を2倍の800pxに拡大
各、高解像度変換アプリを使用して、2倍の横幅800pxに拡大し、どれくらいシャープさを復元しているかを比較しました。
今回比較したWEBアプリ
今回は下記の5サービスを比較しました。テストは無料で行うことができますが、一定数量以上の画像を変換する場合や、解像度をさらに高くする場合は有料サービスに加入しなければならないものがあります。
変換結果
各サービスごとに変換前の400pxの画像をMacのプレビューで単純に2倍にした画像と、各サービスを使って高解像度化した画像を比較してみます。
Image Upscaler
まずまずといったところ。オリジナル画像に比べればかなりシャープになっていますが、男性の目を見るとさほど劇的変化はなさそうです。
Big JPEG
Image Upscalerに比べてシャープさが増していますが、肌にノイズが目立ち始めています。
AI Image Enlarger
ノイズの目立ちもなくシャープさもかなりよくなっていて好印象です。明らかに低解像度画像よりよくなった印象です。
Let’s Enhance.io
オリジナルの雰囲気をそのままに高解像度化した感じです。劇的な変化はありませんが、画像によっては自然な感じで高解像度化ができそうです。
deep-image.ai
イメージの変化は劇的ですが、全体的にノイズが目立ち、カクカクした印象になっています。
結論
自然な感じで高解像度化をしてくれるAI Image Enlargerが頭一つ飛び抜けて良いと思います。
さらにシャープさが欲しければ、AI Image Enlargerで高解像度化した画像を、Photoshopなどでシャープ化すればかなり使えると思います。
久しぶりに高解像度化アプリを使用してみましたが、技術的な進歩はかなりあるものの、まだ実用化途上であるというのが現状ではないでしょうか。やはり最初から高解像度画像を用意しておくことが基本ですが、どうしても必要な時には利用できると思います。