ベトナムで初めてキャンプに挑戦。タイニン省バーデン山。

ベトナムでの初キャンプに挑戦してタイニン省のバーデン山へ行ってきました。あらかじめ予想していた通り、ベトナム風キャンプ地の洗礼を受けてきましたが、星空と夜景が補って余りある体験でした。

ホーチミン市からタイニンへ

ホーチミン市からタイニン省に行くには、バイク、タクシーなどがありますが、今回は公共機関のローカルバスを乗り継いで行きました。
タイニンまでの直行バスはなく、クチで乗り換えが必要です。

ファングーラオ通りのサイゴンバスセンターから、午前7時14分発クチ行きのローカルバス(13番)に乗り、約1時間半でクチに到着。
今日の天気は最低気温22度曇りで、バスのエアコンが寒い位です。

午前8時50分、クチのバスセンターでは、我々のバスが到着するのを待っていたかのように、タイニン行きのバスが(701番)発車。

バス料金はホーチミン市からクチまでが15,000ドン、クチからタイニンまでが25,000ドンです。

11時前にタイニンバスステーション到着。タイニンのバスステーションは比較的市の中心部から離れているので、カオダイ教総本山へ行くのであれば途中下車したほうが便利です。

COOP Martで食糧を買い出しし、屋台で昼食をとった後、タクシーでタイニン市中心部から約10km離れたバーデン山へ。ひたすらゼロメートルの平原が続くメコン平原のなかで、ポツンと頭を出しているのがバーデン山です。英語名はBlack Virgin Mountainと呼ばれ、ベトナム戦争中はホーチミンルートのカンボジア側の終点が近いこともあって激戦区であったということです。

ベトナム南部の観光地

山には仏教寺院があり信仰の対象になっていますが、むしろロープウェイで気楽に登れる観光地と化しています。お正月2日目のこの日も大勢の観光客が来ており、ロープウェイも人が並んでいました。山の所々に設置されたスピーカーからはリチャード•クレーダーマンのピアノ曲が流れ、いかにも世俗的な観光地といった風情です。

ここでキャンプをするのはまずいのではなかろうかと、場違いなザックを背負ったまま、頂上近辺をうろうろしましたが、頂上にある通信設備の側の狭い空き地に焚き火跡を見つけて、そこにテントを設営することにしました。

ベトナム風のキャンプの洗礼を受けた

そうこうするうちに日も傾き、テントを設営。テントは自宅で予行演習してきたので、何の問題なく設定することができました。しばらくすると、3人連れの若いベトナム人たちがやってきて、私の側にテントを設営。

お互い軽く挨拶をして、私は夕食の準備を始めました。

幕営は7時から可と言われて手持ちぶさたにしているキャンパーたち

日も暮れかかった午後5時頃、若いセキュリティの男性が訪ねてきて、隣のグループに何か話をしています。そして、なんとグループはテントを畳み始めました。もしやここでは幕営できないのかと彼らに尋ねたら、「キャンプはやっても良いが午後7時まではテントを張ってはいけない」ということらしいです。結局、2時間近く幕営することもできず、だんだん暗く寒くなってくる中、テントのそばでじっと時間が来るのを待っているという状況でした。

夕食とボンファイヤー

この日持ち込んだ食糧はコンビーフ缶と卵、きゅうりとバインミーです。コンビーフをフライパンで炒め、目玉焼きを作り、パンに挟んで食べました。
日本での登山であれば、重いスキレットや生卵など絶対に持って行きませんが、この日は一泊2日の近場でのキャンプなので贅沢をしました。

食後は近場で焚き木を拾い、ストーブでボンファイアを焚きました。日本ではほとんどの場所で焚き火は禁止されているので、懐かしくも新鮮な体験でした。中国製のVARGOもどきのウッドストーブを持って行きましたが、雰囲気の良い焚き火が楽しめました。

夜は更けてく

実はバーデン山頂では現在巨大な仏像と関連施設を建設中で、夜9時過ぎまで工事の騒音が鳴り響いていました。
さらに隣のグループはテントをLEDの電飾で飾り、延々とベトナム歌謡曲を流し始めました。
日本では絶対にクレームの対象ですが、ベトナムの路上カラオケに慣れている身としては、さほど気にせず、9時過ぎには就寝しました。

夜中2時頃、びゅうびゅう鳴る風の音で目が覚めてテントの外を覗くと、星空の元、月光に照らされた仏像の後ろ姿が幻想的でした。その瞬間、ああ来て良かったと眠い頭で考えました。

はじめてのキャンプ地としては手頃

ホーチミン市内から数時間で行くことができ、体力に自信がなければロープウェイで山頂ま行くことができ、妙なルールがあることを除けば、初心者向けのキャンプ地としてはまずまずなのではないでしょうか。
食糧を持って行くのが大変であれば、山頂のロープウェイ駅にはレストランやそこそこオシャレな屋台が揃っています。
営業時間内に限られますが、山頂駅には綺麗な水洗トイレもあることもポイントが高いと思います。

あっという間の2日間でしたが、なかなか面白い体験でした。また、キャンピングや登山はまだメジャーではないものの、若いベトナム人の中にはキャンプに興味を持っている若者が多いということも印象的でした。

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