今年はコロナ禍の影響もあって外出する機会が減り、毎日描いているスケッチも室内で描いているものがほとんどです。
街中の風景や屋外の人々の様子などもいったん写真に撮って家に戻ってから描くということが多く、屋外スケッチはほとんどありません。
しかし屋外スケッチには室内では得られない良さがあります。街中の空気や通りの雑音、辺りを漂う匂いや天気など、絵にこめられる情報が多いのも事実です。
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写真は真実を写したものではない
いったんカメラのレンズを通してしまうと、画角やパースがカメラレンズの性能に依存してしまうため、見たままの絵を描くことができなくなってしまいます。
この影響はiPhoneのカメラで撮影した場合に顕著です。私の使っているiPhone 6sは標準で35mm換算で29mmの画角で、いわゆる広角標準レンズですが、実際私が違和感のない見たままの画角は40mm〜50mmです。
例えば上の屋台の女主人やその奥の歩道に立っている女性などは右斜めに傾いていますが、実際の人物はこんなふうに地面に対して斜めに傾いていることはありえません。
知らず知らずのうちにカメラ画像に慣れてしまって、嘘の画像をもとに嘘の絵を描いていることになります。
来年は屋外でのライブに時間を割きたい
現場ではサッと写真だけ撮って、家に帰ってからスケッチをするのは楽ですが、やはり現場でのスケッチにこだわっていきたいという考えがここ数日出てきていて、これからはなるべく屋外に出て現場でスケッチをする機会を増やしていきたいと考えています。
せっかくベトナムに住んでいるので、ベトナムらしい風景を絵にしたい、結果(=絵)にこだわりすぎるのではなく、現場での”今”の体験をもっと大切にすべきだと考えています。
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