ボサノバの巨人ジョアン・ジルベルトが死去

昨日の朝、突然飛び込んできたのがジョアン・ジルベルトの死去でした。2008年に最後のコンサートを行ってからは一般の前に出てくることがなかったので、すでに伝説的な存在になっていましたが、とうとう亡くなってしまったのかと感慨深いものがありました。日曜日は終日、ジョアンジルベルトの曲を流していました。

ジョアン・ジルベルトの偉大さはボサノバを生み出したこと

多くの偉大なミュージシャンがいる中で、ジョアン・ジルベルトが偉大であったのは、ボサノバという音楽ジャンルそのものを生み出したことです。作曲した曲は、多くの人が一度は聞いたことがあるスタンダードばかりです。そもそもボサノバはサンバをベースに生まれたもので、Chega de Saudade(想いあふれて)が最初のボサノバ曲だと言ってよいでしょう。

数々の名曲とヒット

その後、ジョアン・ジルベルト、アントニオ・カルロス・ジョビン・ヴィニシウス・ヂ・モライスらによって次々にボサノバの名曲が生まれ、新たな音楽ジャンルとして確立されていきました。

ざっと思いつく曲だけでも次のようなものがあります。

One note samba(ワンノートサンバ)

Desafinade(デサフィナード)

Aqua de beber(おいしい水)

Corcovado(コルコバード)

Wave(波)

Dindi(ジンジ)

Luiza(ルイーザ)

A Felicidade(フェリシダード)

Aguas de Marco(三月の水)

Girl from Ipanema(イパネマの娘)

どの楽曲も一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。1950代後半から1960年代にかけてこれらボサノバの名曲が立て続けに生まれたことは奇跡的だと言えるでしょう。

映画「ジョアン・ジルベルトを探して」

映画「ジョアン・ジルベルトを探して」公式サイト

すでに伝説となっていたジョアン・ジルベルトですが、今年の8月に映画「ジョアン・ジルベルトを探して」が公開されます。この映画は「ドイツ人ジャーナリストのマーク・フィッシャーがジョアン・ジルベルトに会うためにブラジル・リオデジャネイロに出向いた顛末を執筆した書籍」に基づくもので、マーク・フィッシャーは結局ジョアン・ジルベルトに会うことができず、出版の1週間前に自死してしまいました。その遺志を継いだ映画監督ジョルジュ・ガショが製作したドキュメンタリーが「ジョアン・ジルベルトを探して」です。

日本では8/24日に封切りとのことなので、いずれ何らかの方法で観てみたいと思っています。

もう一人の巨人は存命

私にとってポピュラー界のもう一人の巨人バート・バカラックはすでに91歳になっていますが存命です。ジョアン・ジルベルトもバート・バカラックも新たな音楽ジャンルを生み出したという点で音楽界の巨人であると言ってよいのではないでしょうか。

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