マイケル・ムーアの「世界侵略のススメ」をAmazonプライムビデオで見ました。普段常識だと思っていることが、必ずしもそうではないということに気づかされて衝撃的でした。
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常識だと思っていることが必ずしもそうではない
フィンランドは世界で学力テストが1位の国です。フィンランド政府が行った最大の改革は宿題をなくしたこと。統一学力テストも廃止し、学校以外では一切の勉強を強制されることはなくなりました。にも関わらず世界一位の学力を誇っています。
ドイツでは企業の監査役員を配置することが義務化されており、しかもその半数以上は労働者でなければなりません。フォルクスワーゲンの不正も内部告発から明らかになりました。
アメリカの陸軍、海軍、空軍、海兵隊、統合参謀本部の大将たちから、なぜアメリカは第二次大戦以降戦争に勝てないのか、その原因を調べるように依頼されたマイケル・ムーアが、世界各国を巡り世界侵略を果たします。
衝撃的な世界各国の実情
- イタリア:年に8週間の有給休暇があり昼休みは2時間。
- フランス:フルコースの学校給食。
- フィンランド:宿題なしなのに世界一の学力。
- スロベニア:大学の学費が無料。
- ドイツ:1週間の労働時間は36時間。勤務時間外のメールや電話禁止。
- ポルトガル:麻薬は取り締まられない。
- ノルウェー:快適な刑務所。刑罰を科すのではなく社会とのつながりを支援。
- チュニジア:妊娠中絶料は無料。スカーフは個人の判断。
- アイスランド:完全な男女平等社会。
競うことより助け合うことが重視される社会
取材対象は主に西ヨーロッパであり、文化的な背景もアメリカや日本とは大きく異なるのは事実です。しかしわれわれ日本人から考えると、常識をはるかに超える社会制度が実現されていることに驚きました。
アメリカも日本、中国、韓国など東アジアも競争原理で成り立っている社会です。競争を通じて切磋琢磨することで、よりよい社会が実現されるという原理が働いています。
日本やアメリカでは平等に機会が与えられ、競争を通じて勝ち残った者が社会を統治するということが当たり前のように考えられていますが、そのために競争者間の激しい嫉妬、公平万能主義による不寛容、他人に対する無関心と非寛容などがはびこっています。
日本を含めてまだ発展途上であると思いますが、競争よりも協調を大切にしようとするこれらの事例は、衝撃的でもあり深く考えさせられる問題でもあります。
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