2021年はベトナム在住の私たちにとって大変な1年でした。特に後半は実質的なロックダウンとなって移動の自由が制限され、人生が大きく変わってしまった人も多いことと思います。
今年も終わろうとしていますが、コロナ禍に端を発する社会不安が解消したわけではなく、2022年も大変な年となるだろうと覚悟しています。
お釈迦様は人生は苦であると述べられましたが、まさにそのことを実感させられた1年でした。たとえ世界のコロナ禍が落ち着いたとしても生きることの苦しさがなくなるわけではありません。
私にとっても大変な1年であったことには変わりありませんが、昨日からこの1年に書き溜めた日記を読み返しながら、苦しみの中にも幸せなこともあった1年だったと思い返しています。
目次
継続力が鍛えられた1年であった
今年は60歳という節目を迎え、自分にも残された「物理的な」時間はあまりないのだということを自覚しました。与えられた時間を精一杯生きるには、将来や過去に囚われるのではなく、今を生きることしかありません。
若い時は、あれもやろう、これもやろうと決意しても、周囲からの反応や日々の生活に流されて結局やめてしまった事も多いのですが、今年は比較的いろんなことを毎日欠かさずやることができました。
瞑想、般若心経、家計簿、ブログは1年間毎日欠かさず行うことができました。絵日記は6月20日から毎日、Duolingo(ベトナム語学習)は9月14日から毎日続けられています。ウォーキングは社会隔離期間中の7月9日〜9月19日を除いて、毎日平均10kmを歩きました。
これらは何か目的があってやっているわけではなく、続けることそのものが日々の生活を支えてくれるからやっているように思います。
ムイネー→ホーチミン市徒歩旅行
今年のテトはコロナ禍の影響はありましたが移動の自由が制限されているわけではなかったため、ムイネーからホーチミン市まで255kmを徒歩旅行をしました。振り返れば今年最大のイベントだったと思いますが、歩くことの楽しさを存分に味わった1年でした。
移動が目的の歩行は苦痛でしかありませんが、歩くことそのものの楽しさを知ると、ウォーキングはシンプルでお金のかからない時間の過ごし方です。毎朝5時ごろに自然に目が覚め、5分後には歩き始めていますが、500メートルも歩けばボーッとしていた頭はクリアになり、だんだん体の中から温まってきます。長距離を歩くコツは一歩一歩を意識的に楽しむことだと思います。目的地まであと何キロ、あと何時間と考えれば苦しくなりますが、足の裏に伝わる地面の感触や呼吸のリズムに集中をしていると、だんだん歩くことそのものが楽しくなり、いつの間にか目的地にたどり着いているものです。
絵日記は記憶の断片を色鮮やかにしてくれた
過去を系統的に記憶している人はほぼいなくて、多くの人は瞬間、瞬間の記憶の断片を積み上げているに過ぎません。私は日記はもう何年も書いていますが、今年の6月から絵日記に切り替えました。絵を描くことで日々の記憶の断片がより一層鮮明になったと思います。
上手く描けた日は嬉しいし、そうでない日は残念な気持ちもありますが、絵がうまいか下手かということよりも、毎日描き続けていることに価値があるのだと考えています。
7月4日(日) 午後3時に管理人がやってきてすぐにPCR検査に行くように伝えられる。会場はなんと海鮮料理屋のQuan Oc Dao。何度も貝を食べにきたことがあるがまさかPCRで来るとは予想しなかった。ベトナム政府のコロナを制圧するのだという強い意志を感じた。#ベトナム #絵日記 #スケッチ #日々描く pic.twitter.com/I4Pi2N1oq1
— Yoshiki Kuraki (@yokuraki) July 4, 2021
今年はコロナに関する絵日記が多く、PCR検査やワクチン接種などが大きな出来事でした。
8月7日(土)久しぶりに聞き慣れた声が聞こえたので、窓の外を見下ろすといつものバインミー売りのおばちゃんがアパート前を通り過ぎた。まだまだロックダウン状態は続くが、少しずつ社会活動が再開している気配も感じた。https://t.co/cUZCUqHN4l #ベトナム #絵日記 #スケッチ #日々描く pic.twitter.com/OJ0KPro2nu
— Yoshiki Kuraki (@yokuraki) August 7, 2021
せっかくベトナムに住んでいるので、なるべく多くベトナムのリアルな生活が伝わるようなものを描きたいと考えています。
8月31日(火)初めてGrab Martを利用してDalt Hasfarmの野菜セットを購入した。うまくオーダーができるか心配だったが、やってみると何の問題なく一発でオーダーでき30分で届いた。1週間ぶりに室外にも出れて満足。https://t.co/cUZCUqqbFL #ベトナム #絵日記 #スケッチ #日々描く pic.twitter.com/7z7CJL7H58
— Yoshiki Kuraki (@yokuraki) August 31, 2021
食べることへの不安がある中、通販で新鮮な食材が買えた時の嬉しさは忘れられません。
昨日のバインミー久しぶりでうまかったなぁ。58,000VND+配送費なので気楽には頼めないし、営業時間も変則的なので、いざGrabでオーダーしてもオーダーできない時がある。いつでも食べられるわけではないと思うと余計食べたくなる。https://t.co/cUZCUqHN4l #ベトナム #絵日記 #スケッチ #日々描く pic.twitter.com/X4jenizxUS
— Yoshiki Kuraki (@yokuraki) September 22, 2021
ロックダウン後半、デリバリーが解禁されてHuynh Hoaのバインミーを久しぶりに食べた時は美味かったなぁと思い出します。
10月3日(日)ロックダウン明けのCOOPMartはいつもにも増して新鮮な野菜が豊富で、みんなまるでこの日を待っていたかのようだ。好きな野菜を好きなだけ買えるということは些細なことだが幸せを感じる。https://t.co/cUZCUqqbFL #ベトナム #絵日記 #スケッチ #日々描く pic.twitter.com/mRS5YpR9n7
— Yoshiki Kuraki (@yokuraki) October 3, 2021
ロックダウンが明けて初めてCOOPMartに買い物に行った時、新鮮な野菜が山積みになっているのを見た時は本当に嬉しかったです。
11月15日(月)TシャツがダメになったのでUNIQLOで新調。とは言ってもここ数年買っているのはドライTシャツのグレーのみ。軽くて洗濯をしても乾きやすいのが気に入っている。あまり耐久性は良くないので消耗品だが149Kと安いのも良い。https://t.co/cUZCUqqbFL #ベトナム #絵日記 #スケッチ #日々描く pic.twitter.com/YVMm7udW8t
— Yoshiki Kuraki (@yokuraki) November 15, 2021
絵を描き始めたことで、生活の中の身近なモノやコトにも目が向くようになりました。
Twitterそのものはかなり早くから初めており、2007年4月から15年間も使っているのですが、ほとんど放置状態でした。しかし今年はコロナ禍の影響もあってネットに接続する時間も長くなり、Twitter上で多くの人々と交流できたのは良いことでした。
ずーっとフォロワー数500名程度だったのですが、今年の後半はフォロワー数も増え、現在1332名にまで増えています。FacebookやInstagramよりTwitterのつかず離れず的な距離感が自分にはあっていると思います。
私がTwitterを始めた頃は、実名5割ハンドル名5割程度で、実名でやっている人が多かったのですが、今では実名でやっている人は少なくなってしまいました。今さらハンドル名に変えるのも面倒なのでそのままにしていますが、これまで炎上することもなく続けてこれたのは良かったと思います。
Twitterで知り合い実際にお会いできたことは今年の良い思い出となりましたし、どんな人だろう、一度会ってみたいと言う方も多くいます。
来年のこと
もうあと2日で2022年になってしまうのですが、正直なところ来年はあれをしようとか、こうしようという目標があるわけではありません。ただ今まで通り、淡々と毎日を過ごしていくだけですが、1日1日を意識的に、時間に流されることなく過ごしていきたいと思います。
そのためには健康であることが最も重要なので、引き続き、毎日体を動かすことと、食事には気をつけていきたいと思っています。
そういえば2021年で最も良かったことは、病気や怪我が全くなかったことで、体調が悪くなったのは1回目のワクチン接種で副反応が出たことだけでした。
最近は毎朝目が覚めた時、まず最初に意識的に「今日が俺の人生最後の日だ」と考えるようにしています。最後の日は他人に忖度したり小さなことにクヨクヨするのではなく、自分が本当にやりたいことに集中して生きていきたいと考えています。