YouTubeチャンネル「松田政策研究所チャンネル」での山口敬之氏の解説が非常にわかりやすかったので、発言をテキストにまとめました。詳細は番組をご覧ください。
- プーチンは領土を取りに来ているわけではない。ロシアの失うものが大きすぎる。
- ロシアの誇りと恐怖に基づく自衛の側面がある。
- プーチンは協調主義のバイデンが大統領でいる間に楔を打とうとした。
- ロシアにとってウクライナは地政学的、文化的、心理的に失ってはいけない場所。
- 日本で言えば関西に中国が入ってきて支配を始めたほどの恐怖感がある。
- プーチンは2014年から今回のことを準備してきた。経済制裁や金融制裁は既に対応準備済み。
- アメリカは今回のようなことを起こさせないような戦略を作る必要があったが、オバマ時代から反ロシア政策で終始一貫してきた。
- 2月15日WSJが大スクープを出している。2016年大統領選でヒラリークリントンはトランプとロシアの関係を宣伝したが民主党側の虚偽であった。
- プーチンはバイデン大統領の急所を握っている。アメリカはプーチンに対して強く出れない。
- ロシアが現在打っているミサイルはイスカンデル。北朝鮮が最近になって発射したミサイルはイスカンデルでありロシアが北朝鮮にテストとしてやらせたもの。
- イスカンデルはピンポイント爆撃が可能だが実際のテストをやらせて準備をした。
- ロシアが今売れるものは石油とガスくらいのもの。既に中国と手打ちをして国際制裁があっても大丈夫なように準備してきた。
- プーチンはウクライナが無抵抗であることを読みきっていた。
- ゼレンスキーはロシアの侵攻に対して何も準備してこなかった。この状況は日本も同じ。
- これまでロシアはウクライナの政治にも関与してきた。
- ロシアと中国は決済にドルを使わないと決めている。Swiftの制限は織り込み済み。
- ウクライナは一帯一路のメイン。プーチンは習近平に事前に伝えて情報を共有していた。
- 中国とロシアは利害が一致しており、敵の敵は味方でくっつくしかない。消極的選択による同盟状態になっている。
- ウクライナは自国は自分で守るという強い意志を持たなければ今回の事態は避けられなかった。今回はウクライナは見捨てられた。
- 尖閣、台湾も同じ状況。
- 極超音速核兵器はロシア先行しており、中国、北朝鮮とも軍事技術を供与しているとしか考えれらない。
- 今のところ中国が台湾に出てくる動きはないが、習近平は3期目を前にして経済がボロボロ状態の中で実績が必要。台湾をとりに行く可能性はあるので、日本はそういうことが起こる前提で準備をしておく必要がある。
- プーチンは非武装化と言っているが既に完了。バイデンの限界を知り尽くしている。習近平が台湾、尖閣をとりにきてもアメリカは武力行使をしないと見切っている可能性がある。
- 数千発の核が配備された中国、北朝鮮に囲まれた日本の脆弱性が顕在化してきた。剥き出しの国益が激突する時代に既に入った。