ベッドルームの箪笥の上に飾ってある水彩画が私の宝物です。

サインにはJuly08とあるので2008年の7月に描かれたもののようです。川沿いのバラックを描いたもので、場所はサイゴンの6区あたりかメコンかもしれません。
作者はA・Tさんで、ベトナムに来たばかりの頃、A・Tさんの画風に憧れてご本人に連絡を取り、譲っていただいたものです。(もちろん代金はお支払いしました)
まだ私がドンコイ通りに住んでいた頃、ご本人がセオムにのってわざわざ届けに来てくれた日のことを鮮明に覚えています。その後、たった1度ですがサイゴン橋のほとりでスケッチをご一緒したことも良い思い出です。

オリジナルが手元にあるというのは大変貴重で、自分自身で絵を描くときに影の色はどうつければ良いのかだとか、ペンの運びをどうすれば良いのかなど迷ったときにとても参考になります。

A・Tさんは長らくネットなどへの投稿もなく、最近はどうされているのか近況がわからないため、絵を眺めるたびに「どうされているのかなぁ」などとぼんやり考えたりしています。

絵そのものの価値よりも、慣れない外国生活で楽しかったり苦しかった時もいつも寝室にあって同じ時間を過ごしてきたことが私にとっては価値があります。
将来、もしベトナムを去ることがあったとしてもこれだけは持ち帰りたいものの一つです。

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