昨日、何気なくTwitterを見ていたらN響がベトナムに来ることを知り、今日は朝一でドンコイのオペラハウスに行ってきました。4日後の公演なので期待していなかったにも関わらずまだいくつか席は空いていおり、運よく前列3番目の席を入手することができました。私の前には日本人カップルがいて、隣り合った席はないと言われて諦めていたので、サイゴンの公演はもう連番で席を取るのは難しいのかもしれません。

今回のN響は指揮が井上道義、ソリストがクリスティアン・テツラフと豪華メンバーで期待できる内容です。演目はチャイコフスキー/歌劇「エフゲーニ・オネーギン」― ポロネーズ、ラロ/スペイン交響曲 ニ短調 作品21、チャイコフスキー/交響曲 第4番です。

クラシックコンサートはいきなり聴くよりも、ある程度曲目を聴き込んで予習をして行った方が、ライブでの感動が全然違います。今回は9月5日(ホーチミンオペラ座)9月7日(ハノイオペラ座)で演奏される演目について紹介します。

チャイコフスキー/歌劇「エフゲーニ・オネーギン」― ポロネーズ (約5分)

チャイコフスキーのオペラの中でも代表作であるエフゲーニ・オネーギンの第三幕の冒頭、舞踏会のシーンで演奏される曲目です。たぶんフレーズを聴いたことがある人は多いのではないでしょうか。きらびやかな演目はコンサートの幕開けを飾るのに最適だと思います。

ここで紹介するのはアバッド=ベルリン・フィルの演奏です。

ラロ/スペイン交響曲(約35分)

私は今回初めて聴きましたが、フランスの作曲家エドゥアール・ラロがサラサーテのために作曲したバイオリン協奏曲です。題名は交響曲となっていて紛らわしいのですが、バイオリン協奏曲です。サラサーテに捧げられただけあって全編バイオリンの技巧が鑑賞できます。

また本作品は4楽章構成ではなく、間奏曲のついた5楽章構成です。

ソリストはクリスティアン・テツラフ。YouTubeには本人の演奏によるスペイン交響曲が上がっていました。

5楽章構成なので妙なところで拍手をしないように気をつけましょう。

チャイコフスキー/交響曲 第4番(約45分)

ベトナムでN響のチャイコフスキーが聴けるなんて夢のようです。

交響曲4番は何と言っても冒頭のトランペットによる主題が有名ですが、個人的にはこの第1楽章を聴くと不安感が増幅されて、いても立ってもいられないような気分にさせられます。具体的にどんな気分かといえば、資金繰がおかしくなって債権者に追われている経営者の気分、ナチに隠れ家を見つけられたユダヤ人の気分という感じといえば分かっていただけるでしょうか。仕事や人間関係で落ち込むようなことがあるときにこの第1楽章を聴くと当分立ち直れなくなることは間違いありません。

第2楽章も曖昧なまま緩徐楽章に移行しますが、第1楽章の不安感が拭い去られるわけではありません。

第3楽章は全編ピチカートです。オーケストラ全体が1本の楽器であるかのように息が合っているかどうかが聴きどころです。ソビエト時代、ここで音を外した楽団員がいればシベリア送りになったという話を聞いたことがあります。

チャイコフスキーの4番では第3楽章と第4楽章の間に空白を開けないことが多いので、今回もそのまま第4楽章に突入するのではないかと予想しています。第4楽章では苦悩を突き抜けて歓喜に到るベートーベン以来の伝統的な流れになります。第4楽章でも第1楽章冒頭の主題が繰り返されますが、第1楽章と第4楽章では同じフレーズが違った形に聴こえるでしょう。そしてそのまま管楽器の咆哮の中クライマックスを迎えます。

チャイコフスキーの交響曲といえばムラヴィンスキー=レニングラード交響楽団が有名です。私もチャイコフスキーを聴くのであれば、普段、ムラヴィンスキーしか聴きません。予習には最適だろうと思います。

まとめ

数日後に迫ったコンサートが今から楽しみですが、サイゴンのオペラハウスは規模が小さく、外部の音が漏れ入ってくるのが傷です。何度かオペラハウスのコンサートを聴きに行きましたが、バイクの騒音や警笛の音が耳障りでした。この日は別にサッカーがあるわけではないので大丈夫ですが、ベトナムサッカーチームが勝ったりするとコンサートどころではないでしょう。

ベトナムに来てから一番不足していたものが「文化」なので、久しぶりに本物に触れる機会ができたことは喜ばしいことです。

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