サイゴン港のフラグポールがリノベーションされていたので訪ねてきました。あまりパッとしないモニュメントですが、意外に歴史は古く、すでに建造から155年も経っている歴史的建造物です。今回のリノベーションではオリジナルから大きく改変されてしまい残念でした。
意外に古いフラグポールの歴史
Flagpole [Thủ Ngữ Flagpole (Cột cờ Thủ Ngữ)]はサイゴン港の入り口に立つ掲揚台です。パッとしない建造物なので見過ごしてしまうことが多いですが、その歴史は意外に古く155年前、1865年に建造されたものです。まさにベトナムの近代史を見つめてきた建物といえるでしょう。
その歴史的経緯はTim Doling氏のブログに詳しいですが、サイゴン側を行き交う船舶への信号の表示という本来の目的以外に、フランス統治時代には週末になるとこの場所で演奏会が開かれ、憩いの場所になっていたとのことです。
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![](http://etsunan.com/wp-content/uploads/2021/01/Signal-Mast-4.jpg)
20世紀初頭の絵葉書にはFlagpoleの側を路面蒸気汽車が走り、現在のベンタン市場とチョロンを結んでいたとのことです。
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当時のサイゴンは高い建物もあまりなかったので、この高さのフラグポールは目立っていたに違いありません。
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仏印進駐で日本軍が進駐してきた時も、フラグポールの側にあるカンホイ橋を渡ってきました。
リノベーションされたフラグポール
昨年末に近くを訪れた時は周囲が閉鎖されて中に立ち入ることができませんでしたが、この週末に訪れた時はオープンしていました。
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全体的に塗り替えられていますが、以前は周囲に壁があって中には入れなかったのが、大幅に変更されてオープンスペースになっていました。
![](http://etsunan.com/wp-content/uploads/2021/01/IMG_8336.jpeg)
建造物というよりは東屋となってしまって、オリジナルから大幅に手が加えられてしまったのが残念です。
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中には1800年台から現在までのフラグポールが写真で掲載されていました。
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こちらは以前のフラグポール。2020年1月4日撮影
スケッチ
![](http://etsunan.com/wp-content/uploads/2021/01/IMG_8356.jpg)
せっかくなのでスケッチをやってきました。ここはあまり訪れる人もなく、騒がしいサイゴンの中ではほっとできる憩いの場となっています。リノベーションされたからといって人が多く訪ねてくるということもなさそうです。