海外在住者だから分かる、日本人にとっていかに天皇陛下が大切な存在であるか。

天皇陛下がお気持ちをビデオメッセージで述べられました。海外に住んでいるとより強く自分が日本人であることを意識させられます。CNNでも天皇陛下のお言葉がトップニュースになりました。

今日ネットニュースを通じてリアルタイムに天皇陛下のお言葉を拝聴しましたが、われわれ海外在住者が安全かつ現地でのリスペクトを受けながら外国で暮らすことができるのは天皇家、天皇陛下の存在が大きいとあらためて感じました。日本に住み続けていると意識していませんでしたが、改めて日本人のとって天皇という存在が大きいと感じます。

国民の統合の象徴

日本国憲法: 第一条 天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

天皇は憲法によって規定される存在ですが、多くの日本人は天皇が憲法があるから存在するのではなく、天皇という存在を現代社会に位置づけるために憲法に定められたにすぎないということは周知のことです。

天皇が政治的に利用されたり、迫害された時代もありましたが、概ね日本国民の尊敬と信頼を得てきました。

数千年にわたる天皇家の歴史と永続性が世界の中で日本を世界でもユニークな立場に立たせています。

ベトナム人の多くは日本に天皇という存在があることさえ知りませんが、われわれが無意識に持っている歴史性・永続性には一目を置いているように感じます。

共産党国家にとっての国民統合とは

ベトナムは共産党国家であり、政治権力のトップが元首となるシステムになっています。元首は政治闘争の中から選ばれる仕組みであり、権力を失うとその座を去らなければなりません。

したがって国民は元首はいつか変わるものであり永続的ではないことを知っています。
共産党も国民の信頼と負託がなければ存在し得ないことを分かっており、折にふれて国民のご機嫌をとらなければなりません。

逆説的ですが共産党国家にとって党が国民統合の存在足り得ないことは自明であり、党とは別箇に統合の象徴を設定しなければなりません。

ベトナムではホーチミンがそのような存在であり、中国では毛沢東がそのような存在です。

祈りの存在としての天皇

天皇陛下、天皇家は日本人にとって実存的な存在であり、天皇家がなければ日本という国土は存在しても、日本という国家が存在できないほどの存在です。意識する、しないに関わらず、日本人にとって天皇家は深く日本国民に実存している存在です。

なぜ日本に天皇家が存在するのかは歴史家の解説に譲るとして、私は天皇が国民のために「祈る」存在だからこそ生き続けてきたのではないかと思います。

ベトナム、特に南部に住んでいると、日本がいかに自然、気候の厳しい国であるかが分かります。美しい四季がある反面、たった一度の稲作に失敗しただけで大飢饉が起こってきました。どんなに経済力があっても、大地震や大災害の前では無力です。その都度、日本人はお互いに支えあいながらいきのびてきましたが、繰り返される大災害を前にして、国民はただ安寧を祈ることしかできず、祈りの先頭に立つ存在として日本人が天皇という仕組みを作ってきたのではないかと思います。

ただ存在するだけでありがたい

ビデオメッセージにもあったとおり、天皇陛下のご公務は多忙を極められ、ご自身の体調を考慮した場合にその業務を全うすることができない可能性があるというご発言でした。これは天皇陛下に対する国民の期待が大きいことの裏返しでもあると思いますが、我々日本国民は天皇陛下に対して実務的な効果を期待するのではなく、ただ「ある」ことだけで満足をすべきではないかと考えます。

多くのイベント出席、海外訪問、政治的儀礼への対応など天皇陛下の抱える「公務」は多岐にわたりますが、そのような公務を取り払ったとしても、ただ存在するだけで国民の多くは満足するのではないかと思います。

BBC_-_Homepage

CNNやBBC、New York Timesでもトップニュースに。

The_New_York_Times_-_Breaking_News__World_News___Multimedia

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