ベトナムはコロナ感染者数が再拡大しつつある

ベトナムは7月から9月末までの強固なロックダウンを経て10月から徐々に制限を解除し約40日間が経ちました。しかし制限解除に伴い10月20日頃から感染者数は再拡大し、現在も日々増加しています。

最初にお断りしておきますが、私は免疫学の専門家でもなければ統計学の専門家でもありません。ここ数日のベトナムの感染者数増加に基づいて、自分自身がいちホーチミン市民としてこれからどのような心づもりをしておくべきか個人的な所感をまとめたものです。人それぞれ状況は異なると思いますので、あくまでも参考程度にお考えください。

もうあのロックダウンは嫌だという国民の声

7月から9月までのロックダウンは本当に厳しい日々で、もうあの状態には戻りたくないというのが多くのベトナム国民の声ではないかと思います。一番キツかったのは、食料品を購入するための外出も制限されたことで、日々、在庫の食料を工夫しながらなんとか食いつないでいたという状況でした。まだその記憶も鮮明な現状では、あの状態には逆戻りしたくないというのが正直なところです。

徐々に制限解除はしているが・・・

11月からは飲酒は制限されるものの、飲食店はほぼ全面的に再開しました。私も昨日ほぼ8か月ぶりにレストランでランチを食べましたが、多くの人々がマスクなしに会話を楽しみながら飲食をしていることに少なからず違和感を覚えました。日本のようにアクリル板で囲われているわけでもなく、飲酒ができないことと夜9時までの営業であることを除き、以前とほぼ同じ状態に戻っています。しかし感染状況が拡大しつつある現在、やはり飲食店など人の集まるところは感染拡大の原因になると思います。

多くの会社では事務所内での就業も通常に戻りつつありますが、密閉されたオフィス内は誰か一人感染者がいれば他の人に感染する原因にもなります。個人的に実感するのは、以前フルでオフィスに出勤していたときは社員の誰かに風邪をひいているものがいればやはり自分もうつってしまっていましたが、社会隔離が始まってからは風邪にかかることも無くなりました。

Grabバイクはまだ利用できませんが、タクシーやGrabカーは利用可能になりました。Grabカーに乗るときは意識的に窓を開けて換気をしています。

まだ油断するには早いというのが私の感想です。

どこで折り合いをつけるか

厳しいロックダウンを続ければ経済が痛む、解除をすれば感染者が増えるというイタチごっこが当面続く状況です。

Googleシートで10月20日から現在までの数値をもとに将来のトレンドを出してみると12月末には1日あたりの感染者数は2万人に達する見込みです。厳しいロックダウンの中での1日の最大感染者数は12,000人前後でしたから、同じようなレベルに達する可能性がある11月末から12月初頭にかけて、以前のような社会隔離が再開する可能性もあります。

現時点では死者数は1日80名前後で推移しているので、死者数が増えなければ感染者数が増えても規制は加えないということになるのかも知れません。

もうあの状況には戻りたくないという社会心理と経済への打撃が大きすぎるという理由からロックダウンは再び行われない可能性もありますが、感染者数が拡大していることは現実であり、今後、死者数や重症者数が増えていく可能性も十分あります。それでも緩和策を続けていれば周囲の身近な人々がコロナに倒れるという状況が発生してもおかしくありません。

いずれにせよ、ベトナムは突然、首相命令が出て制限が始まる傾向にあります。またいつ社会隔離が始めるか不透明な状況であることには変わりありません。

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