スキルマップを作って業務とスタッフのミスマッチングを防ぐ

京セラ稲盛会長の言葉に「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」というものがあります。熱意と能力はプラス方向しかないが、考え方にはマイナス方向がある。マイナス思考だと結果が出せないと理解しています。スタッフの熱意と能力を引き出すためには、本人が何をやりたがっているのか、何が得意なのかを理解する必要がありますが、上司と部下が外国人同士だとなかなかうまく意思疎通ができません。

それで今年は年頭にあたってスキルマップを作って、社員一人ひとりに各々の仕事に対して自分が能力があるのか、その仕事を自分がやりたいと思っているのかを自己申告してもらいました。

スキルマップの作り方

表計算シートの縦軸には業務の一覧(大項目と小項目)をリストアップします。会社全体の業務が分かっているのは経営者かマネジャーだけなので、リストアップの仕事は経営者の仕事になります。私は年末年始の時間を利用して業務のリスト化をしました。

横軸にはスタッフの名前を羅列し、名前の下にはS(Skill=能力)とI(Interest=興味)を作成します。

各入力項目は0-3までの数値から選べるようにしておきます。

0: 能力/興味がない
1: 能力/興味が少ない
2: 能力/興味がある
3: 能力/興味が大いにある

のいずれかから選択できます。

私はさらに数値によってセルの色が変わるようにして、0から3に変わるにつれて青色が濃くなっていくように設定しました。

シートはGoogleスプレッドシートで作成しましたので、全社共有してその日のうちに全員から回答を得ることができました。

スキルマップで分かったこと

業務一覧を書き出すのが一番大変だったのですが、これは後々、マニュアル作成のインデックスにもなるのでぜひ作成されることをお勧めします。その上で予想はしていましたが次のような結果が生じています:

能力=3、熱意=1または2の項目が意外にある

これは今、与えられている仕事にあまり興味はないけれどきちんとこなすことはできるということです。本人があまりやる気を出していないことがわかります。このような仕事に関しては、今後、システム化や自動化をして機械に任せるか、他のやってみたいというスタッフに担当を変えたり、一部業務を移管する必要があります。

能力=0、熱意=2または3の項目も意外にある

これは今はやり方を知らない、やったことはないが、やってみたいということです。私のような零細企業はやる気>能力なので、今すぐにでもやらせてみるつもりです。しかし新たな仕事をアサインすることで現在の仕事がおろそかになってしまっては元も子もありません。そこは本人とのインタビューで、現在の仕事の効率化が可能か?他の人や機械に任せることは可能か?をよく相談した上で、新規の仕事をアサインしていきたいと思います。

まったく場違いなものもあるが・・・

面白かったのは、経理、総務で採用されたスタッフがWeb開発に興味があると答えた者がいたことです。全く場違いな望みですが、ぜひ本人の希望は叶えてやりたいと思います。そのためにはまず基礎知識の訓練が必要なので、どのようにして教育をするかを考えていきたいと思います。

突然の退職を防止する

現在仕事をしているスタッフは皆良い子ばかりなので、長く働いてもらいたいと思っていますが、ちょっとしたきっかけで意欲を無くしてしまったり、自信をなくして辞めてしまうこともあります。今年は定期的にスキルシートを一緒に見ながら、現在行なっている業務への習熟度と熱意を細かくチェックしていきたいと考えています。

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